本記事の内容
・タンパク質の必要性
・1日に必要なタンパク質の摂取量
・タンパク質を多く含む食べ物ランキング【TOP10】
・タンパク質が入った食べ物の効率的な摂取方法
・タンパク質を摂取する際の注意点
本記事の信頼性
今回は、タンパク質を摂取することによる基本的な体への効果を含めて、タンパク質が多く含まれている食べ物について、解説していきます。
いきなりタンパク質を摂取しようと思っても、どんな食べ物が、どのくらいタンパク質を含んでいるのか分かりづらいですよね。しかし、タンパク質が多く含まれている食べ物の種類や傾向が掴めれば、効率よくタンパク質を摂取することができます。
タンパク質の必要性とは?
タンパク質を摂取することによる効果や不足している場合の症状などを詳しく解説します。
①タンパク質による体への効果
タンパク質と聞くと、「筋肉が付く」や「肌のツヤを整える」というイメージを持つかと思います。
タンパク質は、アミノ酸が結合した化合物で、人間の体の大部分は、ほとんどがタンパク質(約20%)と水分(約70%)によってできており、筋肉はもちろん、骨格や血液、毛髪、皮膚、爪、ホルモンなどを形成する主要成分です。
ポイント
▼タンパク質の効果の例▼
・筋肉を形成
・骨格や血液、毛髪、皮膚、爪、ホルモンなどを形成
・脳を働かせる材料になる
・老化を防いでくれる
タンパク質に含まれる20種のアミノ酸のうち、必須アミノ酸と呼ばれる9種類のアミノ酸は、人間の体では生成することができないため、食べ物などから摂取するように心がける必要があります。
②タンパク質が不足している場合の症状
タンパク質不足が招く不調で、特に身近な「筋肉量の減少」、「肌や髪のトラブル」、「集中力・思考力の低下」の3点について詳しく解説します。
(1)筋肉量の減少
ダイエットや減量のために低カロリーの食事ばかりを摂取していると、体に必要なエネルギーの確保が難しくなります。エネルギーが減少すると、体は危険を察知し、筋肉(タンパク質)を分解することで生きていくために必要なエネルギーを作り出します。
つまり、必要なエネルギーを補給しないまま生活すると、エネルギー源を筋肉に頼らざるを得なくなり筋肉量が減少してしまいます。
臓器も筋肉でできているため、低カロリーの食事や高脂肪の食事を続けて体内のタンパク質を不足させてしまうと、結果として基礎代謝量が落ちて太りやすく痩せにくい体質になってしまいます。
また、摂取した脂肪が消費されずに内臓周囲に溜まる症状、「メタボリックシンドローム」を引き起こしてしまう可能性もあります。
(2)肌や髪のトラブル
肌のハリやツヤ、弾力を維持するのは、コラーゲンです。しかし、コラーゲンもタンパク質から構成されているため、体内のタンパク質が不足してしまうと、コラーゲンそのものが減少してしまいます。
コラーゲンにエラスチンという体の構造を担う構造タンパク質が加わり、肌に弾力を与えます。タンパク質が不足すると、エラスチンの働きも活発に行われにくくなるため、シワやたるみの原因につながってしまいます。
また、髪の毛の大部分はケラチンと呼ばれるタンパク質で構成されています。
タンパク質不足は枝毛や切れ毛の原因にもつながり、丈夫な髪の毛を作るどころか、薄毛を招く可能性もあるので要注意です。
(3)集中力・思考力の低下
やる気を出してくれるドーパミンや気持ちをリラックスさせるセロトニンなどの神経伝達物質は、アミノ酸からできています。タンパク質が不足すると、神経伝達物質が脳内で普段のように作られず、脳の働きも鈍くなってしまいます。
知らず知らずのうちに無気力に感じたり、注意散漫を指摘されたら警告です。
タンパク質不足による神経伝達物質の鈍化によって、集中力や思考力が低下している可能性があります。
心身の不調の要因は、さまざまですが、体内のタンパク質不足が原因となって不調を招いていることも考えられます。症状を悪化させないためにも、タンパク質をしっかり摂取しましょう。
1日に必要なタンパク質の摂取量
生活に必要なタンパク質の必要量は体重1㎏あたりで計算することが推奨されています。
ポイント
1日に必要なタンパク質量(g)=自分の体重(kg)×体重1kgあたりのタンパク質必要量(g)
“活発に活動をしていない人”つまり運動をしていない人のタンパク質必要量は「0.8g」、“スポーツ愛好者(週に4~5回30分のトレーニング)”を行う人のタンパク質必要量は「0.8g~1.1g」という結果が出されています。
僕は80kgでスポーツ愛好者(週に4~5回30分のトレーニング)に該当するので、80×1.0=80gが必要と求めることができます。
※樋口満編著『新版コンディショニングのスポーツ栄養学』より
タンパク質を多く含む食べ物ランキング【TOP10】
タンパク質は、主に肉類や卵、魚や乳製品類などに多く含まれています。食べ物100g中に含まれているタンパク質含有量のランキングをTOP10で紹介します。
<畜肉類>ぶた [その他] ゼラチン:87.6g
鶏卵 卵白 乾燥卵白: 86.5g
<牛乳及び乳製品>(その他) カゼイン: 86.2g
第4位 <魚類>(さめ類) ふかひれ:83.9g
第5位 だいず [その他] 大豆たんぱく 分離大豆たんぱく 塩分無調整タイプ:79.1g
第6位 だいず [その他] 大豆たんぱく 分離大豆たんぱく 塩分調整タイプ:79.1g
第7位 <魚類>(かつお類) 加工品 かつお節:77.1g
第8位 <魚類>(かつお類) 加工品 削り節:75.7g
第9位 <魚類>(いわし類) たたみいわし:75.1g
第10位 <魚類>(さば類) まさば さば節:73.9g
<ランク外>第45位 <鳥肉類>にわとり [若鶏肉] むね 皮なし 焼き: 38.8g
上記でご紹介しているのは全て100gあたりでのタンパク質量になります。
豆類や魚類が多いため、タンパク質を摂りたいときは豆類や魚類を意識すると効率的に摂取できます!
参考:文科省 日本食品成分表
タンパク質が入った食べ物の効率的な摂取方法とは?
①タンパク質の効率的な摂取方法
最も効率的なタンパク質の摂取方法は、「油を比較的使わず、茹でたり蒸したりして食べる」ことです。
卵の場合は、白身にタンパク質が多く含まれております。また、生卵のまま食すよりも、茹で卵(特に半熟)の方がタンパク質の吸収率が高いため、おすすめです。
肉類だと、王道ですが、鶏むね肉が脂質が少なく、タンパク質が多く摂れるのでおすすめです。ただし、油を多く使った調理ではなく、蒸したり、茹でたりしましょう。
また、タンパク質の効率的な摂取方法には、プロテインもおすすめです。飲みたい時にすぐ摂取できるだけでなく、摂取したい量を調節できるので、忙しい時でもすぐ飲めます。
1つ目は、マイプロテインのホエイプロテインのナチュラルチョコレートです。
ホエイプロテインについては、こちらで解説しておりますのでご参照ください。
【食アドが解説】プロテインの効果とタイミングは?6つの基礎知識で理想の体型になろう!
マイプロテインは豊富な種類のプロテインがありますが、その中でもナチュラルチョコレートは、比較的飲みやすく人気の味です!
また、マイプロテインは公式で買うと商品自体は安いのですが、送料が1000円以上掛かってしまうので、欲しいプロテイン単体を買うならamazonなどの他のサイトがおすすめです。
2つ目は、VALXのホエイプロテイン チョコレート風味です。
VALXというブランドにあまり聞き馴染みがないかもしれませんが、ここ数年に出てきた人気の高いブランドです。
また、数多くのボディビルの大会で優勝している山本義徳さんが監修しているプロテインになります。
味自体も程よい甘味で飲みやすいので、おすすめです。
②タンパク質を摂取する際の注意点
(1)肝臓と腎臓への負担
摂取したタンパク質は、体内で合成と分解を繰り返し行われます。その過程で、食事やプロテインから摂ったタンパク質のうち、体の摂取できる範囲を越えて体内に余剰に余ったものは、分解されて窒素となります。
分解されて窒素になったタンパク質はアンモニアとなり、肝臓、腎臓の働きによって体外に排出されていきます。
その際に、タンパク質を過剰に摂取してしまうと、多くの窒素を尿に変換しなければならなくなるため、肝臓や腎臓にかかる負担が普段よりも大きくなってしまう可能性があるのです。
(2)腸内環境の乱れ
小腸や大腸には非常に多くの腸内細菌が生息しており、種類としては、中間の菌、善玉菌、悪玉菌の順で多く生息していると言われています。
動物性タンパク質(肉や魚などから摂れるタンパク質)を摂りすぎると、体に吸収されきれなかったタンパク質が、そのまま腸内に送り込まれます。
腸内に送られたタンパク質は、悪玉菌のエサになってしまうため、有害物質が溜まってしまったり、腸のぜん動運動が悪くなってしまうことから、腸内環境の乱れが発生しやすくなります。
本来、一番少ないはずの悪玉菌が増えてしまうと腸の運動が弱まり、食中毒菌や病原菌による感染の危険性、発がん性を持つ腐敗産物が多く作られてしまう可能性があります。
腸内に有害物質が増えてしまうと、口臭や体臭の原因になってしまうため、腸内環境の悪化には注意が必要です。
(3)摂取カロリーオーバー
タンパク質は1gあたり4kcalのエネルギーがあるため、過剰摂取はカロリーオーバーにつながります。
魚や豆類はカロリーはそこまで高くないですが、肉類は高い物が多いため、皮は脂身は避けるなど、過剰摂取にならないように工夫することが大切です。
また、プロテインを牛乳や豆乳で割ると、当然ですが、牛乳や豆乳のカロリーもプラスされます。カルシウム等も一緒に摂取できますが、水で飲む方がカロリーが少なく済むので、体重増加にはつながりずらいでしょう。
まとめ:タンパク質を多く含む食べ物を理解して効率よく摂取しよう!
最後に、今回の記事でお伝えしたいポイントをまとめます。
- タンパク質は、筋肉、爪、皮膚などを健康に保ち、脳を活性化し、老化を防止するなどの役割がある。
- タンパク質を多く含む食べ物を理解して、自分の摂取量に合わせて摂取しましょう。
- タンパク質の効率のよい摂取をして、健康的な理想の体に近づきましょう!
今回は、タンパク質を多く含む食べ物のランキングを中心にお伝えいたしました。
タンパク質以外にも、様々な栄養素が体の内臓、骨格、皮膚等を支えているので、他の栄養素も一緒にバランスよく摂取してみてください!
今回は以上になります!
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